バックナンバー第256号

宝石鑑定士が絶滅の危機?クロムハーツのカスタムを支えるGIAの未来とは

GIA G.G.(米国宝石学会宝石鑑定士)修了証書
GIA G.G.(米国宝石学会宝石鑑定士)修了証書

“世界で最も広く認められている宝石学研究機関”

といえば“GIA(ジー・アイ・エー)”

このメルマガ読者の方は、なんとなく覚えてくださっていることと思います。

その正式名称は

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“Gemological Institute of America”

(ジェモロジカル・インスティテュート・オブ・アメリカ)

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であり、1931年に設立されました。

◇ジェモロジカル=“宝石学”

◇インスティテュート=“学会”

ということで、日本国内では“米国宝石学会”と呼んだりもします。

私石津は、その学会の鑑定士ですが

なにやらGIAの方針に色々変化があったようだと最近耳にしました。

GIAの動向は、宝飾業界全体へ影響をおよぼします。

「え?これから日本のジュエリー業界どうなんの?」

そんな思いが、あれこれ頭を駆け巡りました。

いますぐ、クロムハーツのカスタムに影響があるわけではないですが

問題は、5年後、10年後、そしてもっと先の話。

今回は、このGIAと、ダイヤカスタムの未来について

私なりの見解を皆様にお届けさせていただきます。

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◇◆“G.G.石津”とお呼びください◆◇

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冒頭でも書きましたが、私石津はGIAで認定された宝石鑑定士“GIA.G.G.”です。

“G.G.(ジー・ジー)”というのは

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“Graduate Gemologist”

(グラジュエイト ジェモロジスト)

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◇グラジュエイト=“学位を得た”

◇ジェモロジスト=“宝石鑑定士”

の略で、宝石に関する幅広い知識を持っている証と言えます。

下記のブログで、私のディプロマ(修了証書)を公開しています。

G.G.を取得したのは2011年11月25日のことでした。

↓今より少し痩せてます(笑)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

【GIA G.G.(米国宝石学会宝石鑑定士)について】

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

あの頃、私は職人仕事が終わった後、夕方からGIA大阪校に通い猛勉強していました。

“遊びの合間に、勉強する”

というポリシーを学生時代に貫いた自分にとっては

脳ミソの疲労がハンパない日々でした。

しかし、宝石の奥深さ、面白さに目覚めることができ、

どんどんジュエリーの魅力に、のめり込んでいったんです。

今ではgem(ジェム=宝石)のプロとして、その知識をカスタムに活かしています。

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◇◆いつの間にか◆◇

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ちょっと懐かしい話をつらつら書いてしまいましたが

ここからが本題“GIAの変化”についてです。

それは主に“若手の育成”に関すること。

結論から申しますと、今GIA G.G.を目指したくても

もう日本国内で(日本語で)、学べなくなっています。

キャンパス自体が無くなってしまったんです。

元々、GIA JAPAN(日本法人)の学び舎は、東京と大阪にありました。

それが、2015年にいずれも閉校。

以降は、米国のGIA本部が運営を主導する“GIA Tokyo”が教室を引継ぎ、

東京のみで受講が可能という状況でした。

しかし、それも2019年に閉校。

それから既に数年の月日が流れてしまいました。

日々、クロムハーツのことで頭がいっぱいだった自分は、

遅ればせながら、つい先日この事実を知り、ショックを受けました。

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◇◆ますます狭き門に◆◇

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令和には、日本国内で宝石鑑定士GIA G.G.が育たない。

由々しき事態です。

自分は居ても立っても居られず、久しぶりにGIA時代の恩師N先生に連絡し、尋ねました。

「もう国内キャンパスが再開する見込みはないんでしょうか?」

「今後、開講する可能性はないと思います。

現在G.G.の勉強ができるのは米国GIAのOnline(英語)の方法だけですね」

…とのことでした;

つまり、これからは

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◆英語の通信教育で受講する

◆米国or海外の分校(香港等)で受講する

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この2択です。

英語…。イングリッシュです、イングリッシュ。

「めちゃくちゃハードル高なっとるやないかい!」

と、ツッコまざるをえません。

おそらく、学費の面で受講を断念する方が増えてしまい

国内キャンパスの継続が困難になったのではないかと思われます。

若手が学ぶ機会を得にくい現実が残念でなりません。

現在、GIA G.G.有資格者は全国に約3千人程度。

宝石学をしっかりと系統的に学んだ鑑定士は、ますます貴重な存在となります。

GIA以外の資格や教育機関も存在するみたいですが

学べる内容の充実度、レベルは異なるでしょう。

結局のところは、日本のジュエリー業界全体が

もっと活気に満ちた状態を取り戻すことが必要なのです。

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◇◆GIAが生み出した◆◇

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ところで、そもそもGIAは、主に宝石の研究や鑑定などを行うラボ(研究所)であります。

その一環として、鑑定士の育成もしているんです。

東京のラボでは、メインの業務などは継続されており

確かなジュエリーを世に送り出すという大事な役割を、現在も担っています。

ある1粒のダイヤに、一体どれだけの価値があるのか?

これが正確に分からなければ、誰も安心して購入することはできないでしょう。

実は、20世紀の半ばまでは、ダイヤの評価に関する基準はありませんでした。

そのため、市場の混乱を避けるためにも

GIAが世界で初めて、国際的なダイヤの評価基準を生み出したんです。

それが、これまでにも折に触れてご説明してきた“ダイヤの4C”です。

現在では、世界中どこでも、このGIAの基準が採用されています。

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【ダイヤの総合的な評価基準:4C】

・色(カラー color)

・透明度(クラリティ clarity)

・研磨(カット cut)

・重量(カラット carat)

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それぞれの項目を見極め、トータルでダイヤを評価できる優れたスケールです。

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◇◆重要なのは透明度◆◇

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4Cの中で、クロムハーツにカスタムする際、特に重要なのは“透明度”です。

つまり、ダイヤの中に内包物がどれだけ含まれるか?ということ。

内包物が少ないほど、透明度が高く、価値も高くなります。

クロムハーツ正規品のダイヤの透明度は、現在は基本的に全てVSクラリティです。

※一昔前は内包物がやや多いものもありました。

クロムカスタム工房では、正規品と同じVSクラリティを含め

3つのグレードをご用意しています。

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◇VSクラリティ「ベリースライトリーインクルーデッド(ほんの僅かな内包物しかない)」

◇SIクラリティ「スライトリーインクルーデッド(少しだけ内包物がある)」

◇Iクラリティ「インクルーデッド(内包物がある)」

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このグレードは、不純物の量や場所によって決定されます。

それぞれ別個に1つずつ見れば、グレードの違いは判別しにくいでしょう。

しかし、VSとIのダイヤを横に並べて見比べた場合

やはりその“輝き”には、差が感じられます。

いつも画像では、なかなか実物の良さが100%伝わらないですが

参考までにVSクラリティのダイヤをご覧ください。

↓非常にクリアな輝きです。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

【ダブルCHクロスペンダント スモール 1ダイヤカスタム】

https://www.kuromu.com/chromehearts-double-ch-cross-pendant-small-1dia-custom/

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

クロムハーツ正規品と同じ“VS”

それより少し下位の中級クラス“SI”

お求めやすい一般クラス“I”

カスタムするアイテムや石の大きさ、ご予算に合わせてお選びください。

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◇◆正確な等級付け◆◇

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アフターダイヤのカスタム例ページの下部には

“宝石鑑定書”と“宝石鑑別書”を掲載しています。

◇ダイヤのグレード(4C)を証明する“宝石鑑定書”

◇その石がダイヤであることを証明する“宝石鑑別書”

いずれも、ラボに在籍するGIA G.G.が

GIAの定めた基準に基づいて厳正に評価&発行したものです。

鑑定や鑑別は常に、最低2人以上のグレーダー(評価者)によってなされています。

それぞれのG.G.がジャッジした結果に食い違いがないか確認し合い、

念には念を入れてWチェックしているというわけです。

※メレ石(小さな石)には、鑑定書は発行されません。

※お客様の持ち込みされた石には、鑑定書および鑑別書は付きません。

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◇◆優等生G.G.◆◇

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ちなみに、私石津はGIA時代から、ダイヤのグレーディング(等級付け)が得意でした。

実習では、実際にダイヤをいくつも渡され

プロット(内包物の位置)などを顕微鏡で観察するんです。

そして、各ダイヤが、どのグレードか判断していきます。

こういったジャッジは、数をこなせばコツが分かってくるものですが

センスも必要だと思います。

数億年~数十億年かけて生まれた地球の神秘が、ダイヤには詰まっています。

古代のロマンを感じつつ、カラーやカットの精度まで丁寧に見ていくのは、

けっこう奥深い愉しさがあるのです。

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◇◆GIAが築いた礎◆◇

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これからもGIAの定めた世界基準は、ダイヤを判断するために役立てられるでしょう。

日本での鑑定士の育成は困難となってしまいましたが

それでも私は、これから宝石を学びたい方には、GIAをおすすめします。

それは、世界のジュエリー界にとって、最大で唯一無二の存在だからに他なりません。

私は、大阪で、日本語で、宝石学を学ぶことができ

正直なところ非常にラッキーだったと思います。

“一級貴金属装身具製作技能士”と“GIA G.G.”

この2つをあわせ持つカスタム屋は、私くらいのものでしょう。

学ぶというのは、時間と体力、そしてコストもかかるもの。

しかし、それはカスタムのクオリティーを上げるため必要だったのです。

そう遠くない未来、宝石を深く学んだ鑑定士が減少し

皆様の頼れる先が少なくなっていく可能性もあります。

ですが、私石津は、気力と体力の続く限りは

クロムハーツを愛する方々のご要望にお応えしたいと考えています。

そういうことで、ひとまず、今のところは引き続き

クロムカスタム工房を“駆け込み寺”と思って、何でもご相談いただければと思います。

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【修理&カスタム料金】

※加工内容により料金が異なります。

 まずはLINE等で画像をお送り下さい。

 無料でお見積り致します。

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クロムカスタム工房は

加工件数【4,609件】業界No.1、クオリティーもNo.1です。

◆一級貴金属装身具製作技能士

◆GIA GG(米国宝石学会宝石鑑定士)

両方をあわせ持つ店長の石津が、ご要望にお応えします。

どんなことでも、お気軽にご相談ください。

お問い合わせをお待ちしております。

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2. ホームページ更新情報

クロムハーツ メガネ FUNHATCH-A 折れ修理

止まらないお客様の声23(計552件)

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■編集後記

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

これからも「クロムハーツの修理&カスタム情報」では、

皆さんに役立つ情報を提供できればと思っています。

ご感想・ご意見など、お気軽にご連絡ください。

では、また次回お会いしましょう!!(石津 雅之)

クロムカスタム工房株式会社

代表取締役 石津雅之 (info@kuromu.com)

◆一級貴金属装身具製作技能士◆

◆GIA GG(米国宝石学会宝石鑑定士)◆

546-0041 大阪府大阪市東住吉区桑津5丁目14-1

(TEL) 0120-958-966

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